今も周豪さんとのお別れが未消化の日々−
打ち合わせを重ね、不慣れな校正で当初の予定よりだいぶ遅くなってしまった 上海時代の回顧録「絵描きになりたかった少年の話」の冊子がようやく2023 年２月完成し、周さんに喜んでいただけて、これから作品と共に紹介してゆこ うと企画を温めていた矢先でした。
　70, 80歳の周さんはどんな作品を見せてくれるのだろうと楽しみにしていま した。
　2017年 目白のFUUROさんにて陶芸家の矢尾板克則さんと周豪さんの二人 展[résonance]を開催しました。周さんから「絵画以外の人と一緒に展示をし てみたい」と投げかけられ、FUUROさんと企画した展示でした。お互い存在 さえ知らず、どんな作品が展示されるのか知らされなかったのにも関わらず、 その空間は、テーマ、素材、背景も超えて不思議と響き合っていました。その 後も程よい距離感でお互いの展示を訪れていらっしゃったようです。
　周さんをずっと尊敬していた版画家の竹﨑勝代さんは、20年程前にご本人に 引き合わせてくれました。その後、周さんの作品を展示する機会に恵まれたの は竹﨑さんのおかげです。
　そんな訳で小さなスペースではありますが、お三方の作品に同じ空間に集ま っていただき、対話のような展示をしたいと思い立ちました。厳しい審美眼を 持つ周さんが「いいね！」と言ってくれる空間となりますよう。
「一緒に呑めなくて残念！」といつもの周さんの声が聞こえてきそうです。

[résonance 2]
周豪 ＋ 竹﨑勝代 ＋ 矢尾板克則
2024.5.18(土)-6/9(日) 12:00~18:00 (日曜17:00 ) 火曜・水曜休み

◎ 竹﨑勝代さんは5/26(日)夕方・5/27(月)在廊予定です。