exhibition

± 複号の彫刻家たち展 vol.1

佐野藍・藤本明洋・松田重仁
企画協力:Watermark
協力:花影抄
2017年10/6(金)-10/16(月) 

終了しました


「± 複号の彫刻家たち展」
 アートに求められるものとその評価は時代とともに変貌し、新たな造形を生み出しています。
 近年、伝統的手わざと、創造における独自性をともにもって、若冲や琳派が人気を博しているのも、伝統的で熟練した手わざを駆使するとともに、奇想とも評価される個性が表出している魅力に、成熟した鑑賞者たちが気付いたからといえます。そのような出現は古きに求めるだけではなく現代に、そして絵画だけでなく、彫刻や工芸という領域においても期待されています。
 いま求められているのは、伝統的で熟練した手わざとともに、現代作家としての表現を併せ持った存在といえます。素材や原料を知り、技術や技法に根差した手わざを持つだけではなく、西洋ファインアートの空間演出を自らのものとし、個人として継続的に創作し変貌している「ふくごう」した存在です。
 「複号」とは、併せ持つという意味の「複合」ではなく、彫刻の行為そのものを示し、記号で表せば「±」です。「+」とは「足す、加える」 行為であり、塑像に代表される足すことで生み出され表現です。これに対し「-」とは「減らす、削る」行為であり、素材から彫り出す創作を意味します。「復号」つまり彫刻本来の原点を見据えつつ、新たな彫刻の可能性へと挑戦していきたいと思います。

「±(複号)の彫刻家たち」展によせて
彫刻家にとって、「彫刻」とはその2文字が意味するとおりの「彫り」「刻む」技術だけを指すのではない。また当然のことであるが、すべての立体物を指すものでもない。それは確かに実体としてあり、時に触れることができるものとして、私たちの前にある。しかし、彫刻の歴史を振り返れば明らかなように、それは人々の営みと深く関係づけられ、人間とともに歩んできた確固たる概念であったはずだ。つまり 人々の観念や思考が、石や木といった人間とは別の物質を媒介し、時代ごとに異なる形となって現れてきたものこそが、彫刻といえる。

   「±(複号)」とはまさに現代において、そのような歴史に連なろうとする作家たちが集う場所となるだろう。今後どのような展開をみせるのか、第一回展を迎えようとする今はまだ、私にはとうてい判断がつかないところだ。しかし本展に期待されていることとは、彫刻の見つめ直しとでもいえるだろうか。「±(複号)」はその意味で、バラバラに散らばっている個を工芸などの諸芸術も含め、広がりをもって実践される「彫刻の構築作業」といえるかもしれない。本展がこの複号的方法論によって、新たな彫刻が創出される場となることを願うばかりである。

森 啓輔(ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員)

「 ± 複号の彫刻家たち展 」佐野藍・藤本明洋・松田重仁
2017年10/6(金)-10/16(月)水曜休 11:00-18:00 最終日16:00 
会場:みるめgallery 〒182-0024 東京都 調布市布田2-32-8 042-488-2120
こちらの展覧会はみるめgalleryにて開催です。 http://mirume.com/gallery/
企画:複号の彫刻家たち展実行委員会 ± 複号の彫刻家たち展 facebookページ
協力:Gallery花影抄 / WATERMARK
14日は16時より、ヴァンジ彫刻庭園美術館学芸員の森啓輔さん、彫刻家松田重仁さん、佐野藍さんによるアーティストトーク(無料

佐野 藍
藤本明洋
松田重仁

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